株式会社フロムイエロートゥオレンジ(英: From Yellow To Orange Co., Ltd.)は、デジタルコンテンツ制作を主業務とする日本の企業。ゲームクリエイターの飯野賢治によって設立された株式会社ワープを前身とする。
社名は文字通り「黄色からオレンジへ」を表す。「知識・好奇心・ユーモア」を意味する黄色に、「情熱・元気・血」をイメージする赤色を足して、オレンジ色に変化させるという想いが込められている。
概要
1994年に飯野賢治がコンシューマーゲームの開発のために株式会社ワープを設立。数々のプラットフォームでゲームソフトをリリースした後、2000年にコンシューマーゲーム業界から撤退した。これを機に社名を株式会社スーパーワープに変更して、ネットワークサービス、DVDタイトルの制作、オンライン音楽サービス、ネットワークゲーム制作へと事業範囲を広げた。
2001年8月に社名を株式会社フロムイエロートゥオレンジへ改め、IT関連の企画・デザイン・ブランディングなどを主に行った。
2009年3月26日、任天堂がWiiウェアの新作『きみとぼくと立体。』を発表。同時に配信が開始された。飯野がこのゲームの企画やディレクションを担当した。彼の約9年ぶりとなるコンシューマーゲーム業界への復帰作はユーザーに歓迎された。
2012年、音楽プロデューサーの江口勝敏が代表取締役CEOに就任、飯野と代表を兼任した。
2013年2月20日、飯野が高血圧性心不全により逝去したことが、公式ホームページにて江口の名義で発表された。享年42歳だった。
2022年8月より、飯野の妻である飯野由香が代表取締役に就任した。
飯野の逝去から10年となる2023年に「飯野賢治没10周年記念プロジェクト」が展開された。ワープ時代に制作されたゲーム作品の音楽や、飯野の著書がデジタル配信された。また、クリエイターを題材としたドキュメンタリーを配信するYouTubeチャンネル「Archipel」の企画として、飯野のドキュメンタリー映像が公開された。飯野と生前に親交があったゲームクリエイター(飯田和敏、上田文人、小島秀夫、斎藤由多加、西健一、水口哲也)や、俳優の浅野忠信、ピエール瀧らが彼を追想した。
2024年7月18日、画面のない音だけのゲームとして話題となったソフト『リアルサウンド 〜風のリグレット〜』を、発売から27周年の記念日に、オーディオブックとして配信開始した。
沿革
- 1994年
- 株式会社ワープ設立
- 2000年
- 株式会社スーパーワープに社名変更
- 2001年
-
- 株式会社フロムイエロートゥオレンジに社名変更
- 「
Cmode ()」のブランディング日本コカ・コーラの自動販売機とNTTドコモのiモードを連携させるおサイフケータイの先駆けとなるサービス - 「
goopas ()」のブランディング東急電鉄の自動改札機コンテンツ配信サービス
- 2003年
- 着うた配信サイト「熱烈!アニソン魂」サービス開始
- 2004年
-
- 熱烈!アニソン魂「アニたまLIVE in AJF2004」(Shibuya O-WEST)開催
- 熱烈!アニソン魂「アニたまLIVE at EAST」(Shibuya O-EAST)開催
- 2008年
-
- 音楽配信サービス開始
- iPhone/iPod touch用アプリ『newtonica』発売
- 2009年
- 『きみとぼくと立体。』開発(任天堂Wiiウェア)
- 2011年
-
- 「株式会社スマイルエナジー(NTTとオムロンの合併会社)」創設ブランディング
- 家庭用省エネ支援サービス「エコめがね」
- 2012年
- 江口勝敏代表就任
- 2013年
- ILCAの学校開校
- 2022年
- 飯野由香代表就任
- 2023年
- 飯野賢治没10周年記念プロジェクト展開
- 2024年
-
- fyto30周年記念事業として「アニソンボカロ」を制作配信
- オーディオブック『リアルサウンド~風のリグレット~』発売
脚注
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- フロムイエロートゥオレンジ (@fyto_com) - X(旧Twitter)
- フロムイエロートゥオレンジ (@from_yellow_to_orange) - Instagram
- 旧社名時の公式ウェブサイト
- 株式会社ワープ - ウェイバックマシン(1999年4月29日アーカイブ分)
- 株式会社スーパーワープ - ウェイバックマシン(2000年10月18日アーカイブ分)




